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球面加工を革新──スギノマシン「SES-AH」がもたらす工程集約の未来

球面加工を革新──スギノマシン「SES-AH」がもたらす工程集約の未来

株式会社スギノマシン(富山県滑川市)が新たに発売した球面用スパロールホルダ「SES-AH(アングルヘッドタイプ)」は、自動車部品などに求められる高精度な球面仕上げを、既存設備で実現できる画期的なツールです。
(参考:PR TIMES

専用機不要、NC旋盤で高精度仕上げを実現

この製品は、一般的なミーリング機能付きNC旋盤に直接取り付けて使用可能。
新たな専用機を導入することなく、ボールスタッドやタイロッドエンドなどの球面加工を高精度で行うことができます。

これにより、設備投資の負担を抑えながら、生産ラインの柔軟性を確保することが可能となりました。

高速・高品位のバニシング加工

独自のマルチローラ構造により、3〜6秒という短時間でRz0.8μm以下の鏡面仕上げを達成。これまで熟練技能者の手に頼っていた工程を安定的かつ自動的に行えるようになり、品質のばらつきを抑制します。

まさに「短時間・高精度・安定品質」を実現するツールとして、製造現場の生産性を一段と引き上げます。

機械修理ドットコムの視点

私たちの観点で注目すべきは、このような高精度ツールが「加工精度と保守精度の両立」を求めている点です。

ローラバニシング加工は、ローラの摩耗や圧力バランスの変化によって仕上げ品質が大きく左右されます。定期的な点検・清掃・再調整を怠ると、わずかな偏摩耗でも鏡面品質を維持できません。

つまり、この種のツール導入には「精度維持のためのメンテナンス技術」が不可欠です。保守のノウハウこそ、こうした高性能機械を最大限に活かす鍵といえます。

加工現場の“見える化”と整備の進化

さらに、今後の製造現場では加工データの蓄積と分析による「予兆保全」も重要になります。加工時間・表面粗さ・工具寿命などをデジタル化し、異常傾向を早期に検知することで、停止時間を最小限に抑える仕組みが求められるでしょう。

スギノマシンのような高精度ツールは、単なる加工技術の進化に留まらず、「修理・整備の在り方」をも変えていくきっかけになると考えられます。

まとめ

球面用スパロールホルダ「SES-AH」は、製造現場のコスト効率と加工精度を両立させる革新的な製品です。

その一方で、機械修理・メンテナンスの現場にとっても、新しい時代の整備技術を磨くチャンスでもあります。

機械修理ドットコムでは、こうした技術革新を支える「保守の力」に焦点を当て、ものづくりの現場を支援していきます。

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