高さ50mを一撃で解体!イボキンが導入した日本最大級の超大型解体機「ZX1800K-3」

兵庫県たつの市の株式会社イボキンが、国内最大級の建物解体専用機「ZX1800K-3(日立建機製)」を導入しました。
この超大型重機の導入により、同社は高層ビルや大規模構造物の迅速・安全・高精度な解体に対応できる体制を整えました。
出典: PR TIMES(2025年10月27日)
※内容は再構成・要約のうえ独自の分析を加えています。
ビル18階相当の高さを解体可能
ZX1800K-3の最大作業高さは50メートル(約18階建てビルに相当)。
アームの付け替えにより、35m・40mといった中層や基礎部分の解体にも柔軟に対応可能です。
先端アタッチメント「SV1200D」は、最大破砕力3,170kN(約320トン)を誇り、鉄筋コンクリート構造物をも“ひと噛み”で粉砕します。
この圧倒的な能力により、現場では作業時間の短縮・安全距離の確保・騒音の抑制といった多面的な改善が可能になります。
重機の進化がもたらす「安全」と「効率」
イボキンは、2023年に導入したコベルコ製「SK1300D」に続き、今回のZX1800K-3導入で大規模・高難度解体への即応力をさらに高めました。
超大型機の導入は単なる“力の拡張”ではなく、現場の安全設計やオペレーション体制そのものを進化させるものです。
- 作業範囲が拡大 → 高所作業員の危険を削減
- 遠隔カメラ・センサー制御 → 操作精度の向上
- 安定性強化構造 → 横転リスクの低減
最新の重機は「安全の自動化」を進める装置でもあるのです。
機械修理ドットコム視点
超大型重機の“保守力”が施工品質を決める
1️⃣ 部品交換・油圧系統の信頼性
解体専用機は極限の圧力・振動下で稼働するため、油圧ホース・ピン・ブッシュ類の摩耗が進みやすい。
定期的なトルク管理と油圧フィルターの交換が、長期安定稼働の鍵となります。
2️⃣ アタッチメント整備の熟練度
3,000kN超の破砕力を生み出すジョークラッシャー部は、わずかなシリンダーゆがみやガタが破砕効率を大きく左右します。
現場整備士の“芯出し精度”が性能維持を支えます。
3️⃣ 解体現場のDX化との親和性
遠隔監視・稼働データの収集・メンテナンス履歴の一元管理により、「解体×データ保全」という新しい管理形態が生まれつつあります。
イボキンの体制強化は、まさにこの次世代施工モデルへの布石といえるでしょう。
建物の終わりを“再資源化”へとつなぐ
イボキンは、単なる解体業ではなく、環境・金属・運輸を含めた「循環型解体システム」を展開しています。
取り壊した構造物は分別・再資源化され、鉄・コンクリート・非鉄金属が再び社会の基盤へと戻っていく――。
解体現場は「終わり」ではなく、「新しいものづくりの始まり」を生み出す場なのです。
まとめ
超大型解体機「ZX1800K-3」の導入は、建設・環境・修理の境界を超える革新です。
高精度な機械制御と人の技術が融合することで、“安全で速く、そして未来につながる解体”が実現しようとしています。
機械修理ドットコムとしては、このような「巨大機械の保守・診断・再生技術」こそが、これからの日本のインフラを支える重要なテーマになると考えています。


