過去作業事例です。
某施設の高架水槽に市水を揚水している揚水ポンプの更新工事です。
概要として、2棟それぞれに高架水槽があり、それぞれ2台ずつポンプを設置、交互運転になっていたものが、それぞれ1台が故障停止しておりました。
調査したところ、根本的な停止要因は電磁開閉器の劣化により欠相していたことからのモータの焼損でした。
焼損してしまったモータは交換するか、コイルの巻き直しをしますが、今回のモータは交換の方が断然費用が掛からないため、交換とします。
動力ケーブルにも1次側にも問題はなかったので、電磁開閉器を交換すれば欠相はなくなります。
後は、ポンプそのものも経年劣化と腐食が著しく、分解修理も不可能と判断。
よって、ポンプをモータを含め、共通ベースまで更新することになりました。
今後のメンテナンス性などを含め、他社メーカーへ変更する為に、前後配管も多少の改造が必要になりました。
【撤去中】
ポンプとモータを取り外した状態。
共通ベースの腐食が著しい状態が見て取れます。
【据付完了】
共通ベースのレベルを取り、ポンプを設置。
新たなポンプに合わせて前後配管を設置。
モータの動力ケーブルのプリカも新しくしてモータを設置、芯出し調整をし、試運転後に保温材を施工。
モルタル補修も行いました。
余談ですが、この機器の基礎にはもともと排水溝があり、既存状態ではその排水溝にグランドドレン水を流していました。
既存同等に仕上げるとの打ち合わせになっておりましたが、あらかた工事が進んだ頃にご依頼主様より、グランドドレン水を基礎の排水溝ではなく、機械室の排水溝へ直接流して欲しいとの追加要望が・・・
その是非を伺った処、日頃のメンテが組織的に難しいこともあり、過去に多量に機器の周りに水が出てしまったことがあるとの事。
確かに、それにより共通ベースの腐食に繋がった可能性もあります。
それならば・・・と、急遽配管材を用意し、施工させていただきました。
さて、残るは電磁開閉器の交換です。
ポンプとモータを交換しても、欠相したままでは近いうちにまたモータが焼損してしまいます。
高架水槽に自動制御での高水位まで揚水し、制御盤を短時間電源を落とし、電磁開閉器を交換しました。
スムーズに交換できたので、建物での断水はありませんでした。
電磁開閉器交換後(白色が新品)
表示画像上はポンプは1台の画像ですが、同時作業にて2台交換しています。
今回のように多種作業が発生する場合でも、当社は守備範囲を広くしていることから、多くの業者を呼ぶ必要がない他、人工数の重複計上が回避できます。
今回の工事の業種種目としては・・・
- 機械器具設置
- 電気工事
- 配管工事
- モルタル補修
- 保温復旧
となり、すべての内容が一日中従事するほどではありません。
しかし、それぞれ一種目しかできない場合は、5人×2日=10人必要です。
今回は全て当社で施工しましたので、3人×2日=6人で収めることができました。
当社は決して額面だけの安売りはしませんが、しっかりと一貫して施工し、無駄な計上を減らすことが依頼主に一番有益な事だと考えます。