過去の加圧給水ポンプユニットの更新事例です。
加圧給水ポンプユニットとは・・・建物内に水を送る装置の内の一つです。
俗的に「フレッシャー」や、「自動給水装置」などと表現したりもします。
さて、こちらの物件では困ったことに受水槽の下に設置されているため、やや交換が困難でして、お声が掛かりました。
設置場所の入り口の高さが80cm程度。
足元には多少の段差。
それでなぜ困難かというと、ユニットの重量がおおよそ250㎏あるからです。
こちらが対象ユニットです。
機器としては当たり前ですが、機械基礎の上に載っています。
設置場所内部での高さも場所により80㎝~95㎝程度。
重量物をあまり取扱わない業者ですと、この設置状況でのこの重量はやはり少々難しいのかもしれません。
問い合わせをいただいた商社様も大分困っておられるようでした。
現地を拝見し、ある程度寸法を計り・・・
「できますよ」と伝えると、驚かれていました。
あまりに簡単に短時間で判断したからかもしれません。
上部の鉄骨に仮設の吊元を取り付け、レバーブロックで引き上げたところで、機器の下に「ころ」を入れ、横移動します。
手前に跳ね出してきた部分は他にも吊元を付けて支持します。
手前には重量台車を用意し、簡単な仮設車路を作って引き出しました。
新規ユニットも逆パターンで載せていきます。
新規ユニットが設置位置に置けました。
さて、制御盤の結線と設定です。
ユニットと呼ばれる由縁。この一商品に、ポンプと制御盤が載っているのです。
水槽の水位関係と動力の繋ぎこみをし、運転条件や停止条件などを設定します。
基本的には既存機と同一にしますが、変更も可能です。
なぜ、同一にするかというと、水の出る勢いがそれまでと変わってしまうためです。
そして、勢いを強くする方向は既存配管などの各部位に問題が発生する可能性があるために、あまりお勧めはできないのです。
設置完了です。
「皆様、お待たせいたしました、約半日の断水は予定通りの時間内で終了です。」
(当物件は60世帯ほどのマンションでした。)
こちらの物件では、重量物の取り扱い経験と、ポンプの施工経験、電気的制御、設備トータルでの考察が必要であったと思います。