旋盤の横送り機構が動かないとのことで、原因の調査と修理のご依頼をいただきました。
確認したところ、ギヤボックスの内のギヤの一部が破損しておりました。
メーカーに問い合わせたところ、かなり古いものなので詳細なデータがなく、同じ調整加工をしたギヤが作れない。資料に残っている標準規格のギヤなら製作可能ということで製作していただきました。
ためしに仮組みをしたところ、やはりギヤ間の隙間が小さくスムーズに回転しません。
そこで、マシニングセンターで追加工を行い隙間を調整します。
隙間が正しいかどうかを確認するために、旋盤から計測した軸間を元に軸間ダミーゲージを作成しクリアランスを確認します。
加工が終わったギヤを本体に組み込みます。
スムーズに動作することを確認して終了です。
旋盤などの加工機のギヤは精密に作られているので、このようなギヤの追加は行なわないのですが、機構上ガタが大きくても問題ない点と特殊な旋盤のため何とか直したいとのご依頼で対応させていただきました。