リサイクル機器製造工場で使われている、ECモーターの引き取り点検を承りました。
これは、年に一度の定期点検になります。
空調設備のファンを回転させることにより、工場内に綺麗な空気を取り入れたり、逆に汚れた空気を外に排出する装置に使用しているモーターです。
分解してみると、従動主軸が摩耗していました。
この工場のように、常時動かしている場合では当然耐用期間は短くなります。
おおよその耐用年数は一年間です。
そのため、安全にご利用いただけるように一年に一度の定期点検をおこないます。
作業内容
- 従動主軸の製作・交換
- 従動ハウジング加工(リング加工)
- ベアリング交換
- 接合ネジの交換
- 可動部へのグリスアップ
作業工程
修理するため各部品に分解しました。 従動主軸は長期間作動していたため磨耗してしまっていました。そこで、加工専用機器で新しく従動主軸を作成し交換しました。 従動ハウジングのリングも長期間作動していたため磨耗してしまっていました。こちらもリングを作成し交換しました。 新品のベアリングを従動軸にはめ込みを行いました。
作業終了後は試運転をおこない、従動軸やハウジングのリング部が正確に加工されていて、ズレなどがないか確認しました。
作業ポイント
ハウジングのリングを交換する際や、ベアリングを従動主軸にはめ込む際には「焼き嵌め」という手法を使います。
これは、受け入れる側に熱を加えて若干膨張させ、受け入れ口を広げておいてはめ込み、冷却された時にちょうどいいサイズに収まるというものです。
ちょうどいいサイズに収めるためには、部品加工の際に正確な寸法を測り、そしてその寸法通りに加工する技術を併せ持つことが重要です。
弊社では、若い技術者の技術向上のため、自社の熟練技術者からの指導はもちろんのこと、他社の技術者を招いての勉強会もおこなっています。