鋼管材製造工場で使われている設備の保全分解修理を承りました。
この工場とは毎月の保全契約を結ばせていただいており、定期的に点検整備をおこなっています。
頻繁に点検しているため不具合が出ることはありませんが、正常に運用するためには年に3回~4回ほど、部品交換を行う必要があります。
保全の対象は、鋼管材を切断・加工する為の機器です。
鋼管材を送らせる為のコンベアーのストッパーがあり、定期的にそれらの機器に関わる箇所のニップル交換とグリスアップをおこなっています。
今回はオイルシール部に摩耗が確認できたため、交換をおこないました。
グリスアップをおこない摩耗は最小限に抑えてはいますが、それでも完全に防ぐことはできません。
この状態で稼働し続けると、摩耗が激しくなりオイル漏れを起こしかねません。
作業内容
- オイルシール交換
- ベアリング交換
- コンベアーのダンバーゴム板の交換
- 接合ネジの交換
- グリスアップ部のニップルの交換
- 可動部へのグリスアップ
作業の様子
保全修理するためシャフト部を工場内のクレーンを使ってはつりながらはずしました。
シャフト部のオイルシールは長期間作動していたことによる磨耗が確認できたため、新しいオイルシールに交換しました。
その際にオイルシール部接着面の汚れをハケ等を使い汚れを取ってから新しいオイルシールを取付けました。
オイルシール取り付け後
コンベアーのダンパーゴム板が摩耗していたため新しいゴム板に交換しました。
グリス注入箇所のニップルが潰れている物は新しい物に交換しグリスアップをしました。
最後に試運転を行い、オイルシール部からオイル漏れ等が無いかを確認しました。
作業のポイント
- シャフトは重量物なので、外すときにクレーンなどではつりながら外しました。
- シャフト取付け部のシール材箇所はきれいに洗浄してから取り付けしました。
また接合箇所のボルトを締める際には対角線上に絞めて均等に締力がかかるようにしました。 - コンベアーのゴム板を取付ける際には他のダンパーと高さが合っているか確認しながら取り付けしました。
- グリスアップ部はニップルが潰れている物は新しい物に交換しました。
- 他に不具合箇所が無いかを検査しながら分解組立作業を行いました。
今回は特に特殊な対応を求められるものではありませんでしたが、どの作業も基本技術を忠実にこなすことで目的達成となります。
社内では熟練技術者から新人への教育を徹底し、全体の技術レベルの向上に取り組んでいます。
幅広い分野に対応できる体制を整えておりますので、まずはお問い合わせください。