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両吸い込みポンプの整備

金属加工会社のお客様から、両吸い込みポンプの整備をご依頼をいただきました。
「本来持ち合わせている能力が出ていない」ことがその理由です。

設備について

エバラポンプ(両吸い込みポンプ)
両吸込み羽根車を備えた横軸渦巻ポンプで、羽根車の遠心力によって揚液に圧力と速度エネルギーを与え、羽根車出口から軸に対して直角方向に出た揚液の速度エネルギーを渦巻ケーシングやディフューザにより圧力エネルギーとして回収するものです。

作業前所見

今回ご依頼いただいた理由は「能力が出ない」というものです。
おそらく液体の送り量が普段より出てないことが想定されます。
原因ははっきりしない状況ではありますが、点検結果をご依頼主様に報告しながら方針を相談していくことになりました。

整備状況

外した部品
    • ベアリング
    • カップリング(再利用)
    • ライナーリング
    • メカニカルシール

内部をきれいにした状態で、部品の磨耗状況などを確認したところ、今回は下記部品の摩耗が見られました。

メーカー推奨の部品による交換を想定し、ご依頼主様に見積もり提出して、ご回答を待ちます。
その間、ポンプはシュウワエンジニアリングの倉庫にてお預かりすることになりました。
ご回答までに1ヶ月ほどを要しましたが、見積もりに対して了解をいただき、部品交換作業に進みます。

両吸い込みポンプ200×250
ベアリング、メカニカルシール、オイルシール、ベアリングナット、座金の交換
両吸い込みポンプ100×150
ベアリング、メカニカルシール、オイルシール、ベアリングナット、座金、ライナーリングの交換

内部の清掃・部品の交換が問題なく完了し、無事納品となりました。
ただし、冒頭に書いた通りまだ原因の特定ができていないため、これで正常に機能するという確約はありません。
納品後の取付・試運転はご依頼主様がおこなうことになりました。
取付後にまだ能力が出ない場合、ポンプをつなぐパイプに異物が詰まっていることも考えられることをお伝えし、シュウワエンジニアリングとしての対応は完了となります。

同様の設備をお使いの方へ

不具合の直接の原因とまでは言えないまでも、内部にはかなりの錆・汚れが付着していた為、いずれは点検整備が必要な状態でした。
定期的なメンテナンスをおこなうことが理想ですが、通常の運転とは異なる音・振動の異常な増加が発生し始めた時には、早急に整備をおこなうことをお勧めします。

今回は原因が特定できない状態でしたが、ご依頼主様と相談しながら方針を決めていくスタイルで作業をおこないました。
また、一時的に機器をお預かりすることも可能です。
シュウワエンジニアリングでは様々なご要望に柔軟に対応していきますので、お気軽にお声がけください。

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