ボールミルのスプロケット・チェーン交換を行った実績をご紹介します。
状況確認
このボールミルは、1つのモータで上中下段のローラーを回転させているだけの比較的単純な構造の装置です。
大きめの缶に粉体を何種類か入れて、一定時間回転させブレンドする目的もの。
かなりの年代物と見受けられますが、この現場に合わせて発注した装置のため、不具合は修正しながら使い続けているようです。
単純な構造であるために壊れにくいというのは利点と言えます。
状況を確認したところ、スプロケットの摩耗により、下段ローラーへのチェーン駆動が伝達できなくなっています。
スプロケットを交換することで不具合を解消できることができそうです。
スプロケットの歯数、形状を調査し、新品を準備。
部品調達後、現地にて交換作業させていただくこととなりました。
作業工程
使い続けるための提案は
元々の部品(スプロケット)は特注仕様のようで、中段の2連スプロケットは溶接構造のものでした。
同じものを製作しようとすれば結構コスト高となる為、一体型となっていたものをセパレートタイプに変更することを提案しました。
これにより、今後も部品交換の際には汎用品を使うことが可能です。
三段とも使用できるようになり問題なく稼働できることとなりましたが、チェーンの張り調整ができない機構なので、今後策として調整可能に改造することを提案しました。
張りを調整できることで歯飛びを防ぎ、スプロケットの寿命を延ばすことにつながります。
単なる修理だけでなく、お客さまが長く設備を使い続けられるように提案することも、日向精工の役割だと思っています。