鉄板切断加工工場で使われているシリンダーと、シリンダー冷却器の部品交換修理を承りました。
オイルシール部からオイルが漏れているため、その症状を解消したいというご依頼です。
また、シリンダーに関する消耗部品も古くなってきたため、新しい物への交換を併せてご要望いただきました。
状況確認
外力を液圧に変換し油圧で鉄板を切るための切断ダンバーを上下させる機器です。
多少のオイル漏のためまだ作動していましたが、そのまま使っているとオイルがなくなりシリンダーが作動しなくなります。
部品の交換及び、機器に関わるグリスアップ箇所のニップル交換とグリスアップを行います。
- 作業内容
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- オイルシール交換
- クッションリングの交換
- ブッシュゴムの交換
- 接合ネジの交換
- 可動部へのグリスアップ
作業工程
シリンダーはとても大きく重いため、クレーンを使って取り外します。
ピストンロッド等の取外しを行います。
ピストンロッドを取り外したら、シリンダーの上部に空いている穴の箇所のブッシュと内部のクッションリングを交換します。
試運転調整
ピストンロッドの接合部やブッシュ、クッションリングのずれ等がないか確認した上で運転させ、正常に運転するかを確認しました。
また、オイルシール部からオイル漏れ等がないかを確認しました。
作業ポイント
- シリンダーの部品交換は交換箇所等を洗浄し、グリスを塗って取り付けました。
- シリンダーと冷却器の取り付け部はシール材をきれいに洗浄してから取り付けしました。
- 冷却器との接合箇所のボルトを締める際には対角線上に絞めて均等に締力がかかるようにしました。
- 油圧をかけたままピストンロッドを取り外すとオイルが噴出してしまうので、取り外す際はレンチでヘッド部を緩め、油圧を抜いておきます。
- オイルシールの取り付けは、斜めにならないようにゴムハンマーで少しずつたたきながらはめ込みました。
- 他に不具合箇所が無いかを検査しながら分解組立作業を行いました。
オイル漏れなど目に見える異変が生じた際は、迅速な対策が必要です。
目に見える箇所以外にも消耗品等のチェックを行い、二次被害を防ぐような対策を行いますので、まずはお気軽にご相談ください。