15年程前に製造した日向精工製装置の修理依頼をいただきました。
これは透明のアクリル製ゴム印の背見出しを行う機械で、樹脂部品の箔を熱転写するものです。
均一な転写を実現することが苦労しましたが、最終的には徐々に転圧する方式で解決しました。
状況確認
今回は「シリンダのエア漏れにより安定動作ができない」ということでご依頼いただきました。
シリンダは消耗品のため、長年使用されるとどうしても経年劣化が起こり、交換の必要が出てきます。
この装置では、製品にかける圧力が重要視されるため、エア漏れの状態では製品の不出来が発生してしまいます。
また、速度が不安定になったりの不具合も起こってきます。
そこで、対象のシリンダの新品を準備し、交換・調整作業を行うことになりました。
作業工程
交換対象のシリンダ2本(配線・配管回し再現できるよう写真に収めておく)
シリンダ先端部(フローティングジョイント有)
先ずは、ロッド先端部から外します
凡そ、復元できるように既存寸法も記録します
外したところ
新旧比較
逆の手順で組み直し、最後にカバーを付けて完了(高さやスピード調整もします)
エア漏れがなくなり、動作が安定しました(仕上り品の歩留まり改善)。
引き続き使用していただける状態になり、お客様にも喜んでいただけました。
この装置の活用について
今回は日向精工製の装置だった為、部品調達及び交換作業もスムーズに対応できました。
この装置は、印刷関連の事業者様が使われる箔の熱転写の装置で取り入れていただけるものかと思います。
定期的なメンテナンスにも対応しております。
ご興味がありましたらお気軽にご相談ください。