工場の設備の冷却ポンプに付いているモーターの修理を行いました。
お客さまからのご連絡内容は「モーターの動きが悪い、異音がする」というものでした。
さっそく現地で原因の調査を行います。
通常はスムーズに異音などもなくモーターが回るのですが、異音が聞こえ、動きが鈍い(回転が遅い)状態になってしまっていました。
そのためポンプの吸引力も弱くり、なかなか吸い込まない状態になってしまっていました。
外観にはかなり錆がありましたので、おそらく内部も同様に錆が発生しているのではないか、と予想はできました。
モーターを分解し確認をしたところ、やはりモーター内部(インペラやケーシング)にスケール(酸化物の被膜)や錆が多く発生してしまっていました。
長い間使用される中でメンテナンス等は行ってこなかったため、スケールや錆が蓄積して動きが悪くなってしまっているような状態でした。
この状態で引き続き使用された場合、冷却ポンプの冷却機能は半減してしまい、動きが悪いけれど余計な電力などを消費してしまうことになります。
また、最悪は固着して動かなくなってしまいます。
お客さまに機器の状態を説明し、修理方法とお見積もりを伝えたところ、受注に至りました。
作業内容
- スケールや錆の除去
- ベアリングの交換
- ケーシング部のリング交換
- メカニカルシールの交換
整備工程
①モーターを分解しケーシング部等に付いているスケールや錆の除去を行います。
②ケーシング部のリングを新しい物に交換しました。
③シャフト挿入部のメカニカルシールも新しい物に交換しました。
試運転の結果異音もなくなりスムーズに動くようになりました。
再発防止のアドバイス
モーターは長く使っているとスケールや錆がどうしても発生してしまいますので、定期的なメンテナンスを行うことが重要です。
ベアリングの交換等を行うことでこのような症状も未然に防ぐことができます。
また、屋外でしたら屋根などを付けたりすることで直接雨などがかからないため、錆などの発生は多少予防できると思います。
異音がしたら故障や不具合が出る合図ですので、すぐに点検を行いメンテナンスするとよいと思います。