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鉄管搬送ガイドローラー交換

工場で使われているガイドローラーが回らないとのご連絡をいただき、現地調査に伺いました。

状況確認

回転しているローラーと部品を接触させ、生産ラインに連続で鉄管を供給する装置です。
鉄管を生産ラインに送り出すガイドローラーが回らない状況でした。

原因を確認していくと、ローラーのゴム部分に経年による摩耗が確認され、それによって鉄管が接触しない状態となり、空回りとなっていました。
ガイドローラーは複数個あり、現状では一番接触が強い1ヶ所のみが空回りの状態となっています。
この状態が続くと、他のガイドローラーへの負荷が強くなり、それぞれの摩耗が進んでしまうことが想定されます。

では、この空回りしているガイドローラーを新品に交換すればよいかというと、そう単純でもありません。
他のガイドローラーはまだ使用できるものの少なからず摩耗しているため、1ヶ所を新品に交換することにより高さが合わなくなってしまいます。
交換と同時に他のガイドローラーとの高さ調整も必要となります。

また、ガイドローラーがこれだけ摩耗しているということは、駆動部のギアとベアリングも摩耗していることが想定されます。

機器の状態と修理方法とお見積もりを依頼主様に伝えたところ、修理することに決定しました。

作業内容

作業工程

上の写真のローラーが摩耗しており、ローラーが空回りしている状況になってしまっていました。

作業1.ガイドローラー装置の分解
修理するためにガイドローラー装置の分解を行いました。
こちらの部品がローラーのギア部になります。
摩耗してしまっていましたのでギアとベアリングを新品の物に交換しました。

作業2.土台の斫り
他のガイドローラーとの高さを合わせるために、土台部を斫って高さを合わせました。

作業3.ガイドローラー交換
斫り後、ローラーを新しい物に交換して設置作業を行いました。
その際に高さの微調整をしながら行いました。

試運転の結果、ガイドローラーが正常に回転し鉄管を生産ラインに供給できることを確認しました。

再発防止のアドバイス

部品の摩耗は突然起こるものではなく、日々、徐々に表れるものです。
ですので、毎日のチェックでも目立った変化を確認することは難しいのが正直なところです。
ただ、今回のような空回りはやはり突然起こるものではなく、徐々に予兆は表れていたと思います。
日頃からのチェックは流れ作業にならないように気をつけましょう。

異音がしたり、動作がおかしくなったり、少しでも予兆を感じたら早めの修理をお勧めします。
大きな事故を防ぐためにも、プロによる定期的なメンテナンスも選択肢としてご検討ください。

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