某社で生産ラインを廃棄するにあたり、組込まれている工程のひとつだけを単体機化したいとのご要望でした。
前後の工程との連携があってこその『ライン』ですから、単純に切取って動くわけがありません。
単体機として自立運転できるように機構・制御を改造しなくてはなりません。
加えてその工程部分だけは現在も毎日使用しているとのこと(前後工程を通過させて)。
したがって機械が止まる休日(連休)の間を最大限利用して、稼動停止日数を最小限に抑えての作業ということになります。
ライン下部のワーク搬送機構は使えません。
新規に架台とワーク搬送機構を製作し、準備しておく必要があります。
機械設計の腕の見せどころですね。
ちなみに現物合せの設計は意外と厄介なものです。
エア機器配管は前後の工程と複雑に絡み合ってます。
制御系統にも同じことが言えます。
これは簡単ではないですし、何より作業時間が・・・。
準備の時間はそこそこあったのが救いです。
十分な下見とモレのない準備をしてその時を待ちます。
稼動停止日初日、必要な部分だけを自社へ引きあげ、まずは流用する部品と入替える部品とをチェックします。
用意した架台に工程ユニットを載せ、ワーク搬送機構を取付け・・・・・と、まる二日間でどうにか形にしました。
ほぼ徹夜状態です。
治具周り、エア機器配管がスッキリしました。
ワーク搬送機構もシンプルにまとまりました。
もちろん制御盤、配線等もスッキリです(写真がありませんが)。
調整は客先へ搬入後に行う予定です。
翌日、客先へ無事に搬入し、調整作業を開始。
あれっ、何日かかったかな?3日?5日?んっ10日だったかな?
なにはともあれお客様に納得してもらえるところまで、真剣に頑張らせていただきました。
新しく作ってしまえば簡単ですが、使えるものは使う!
これってエコですよね(笑)!?