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商業施設で初の実飛行 ― 「御殿場プレミアム・アウトレット」で空飛ぶクルマが舞う

商業施設で初の実飛行 ― 「御殿場プレミアム・アウトレット」で空飛ぶクルマが舞う

三菱地所・サイモン株式会社とAirXは、静岡県御殿場市にある「御殿場プレミアム・アウトレット」で、空飛ぶクルマ(eVTOL)EH216-Sのデモフライトを実施しました。

国内商業施設での実機飛行は初の試みであり、
“空から訪れるショッピング”という未来像を現実のものとしました。

出典: PR TIMES(2025年10月30日
※内容は再構成・要約のうえ独自の分析を加えています。

新しい「空の動線」を実証 ― eVTOL EH216-S

今回使用された機体は、中国EHang社製のEH216-S
完全電動の自動飛行機体で、垂直離着陸(VTOL)に対応。
短距離都市間の移動に最適化されたゼロ・エミッションモビリティです。

  • 飛行時間:約4分
  • 飛行高度:約40m
  • 飛行速度:最大36km/h
  • 飛行形態:240m周回コース

会場では、搭乗検査員による飛行検証が行われ、安定した飛行挙動・通信制御・離着陸精度などが確認されました。

社会実装への布石 ― “バーティポート”が都市交通の要になる

デモフライトは、国交省の実証事業「バーティポート計画ガイドライン」策定の一環として実施。
使用された「御殿場プレミアム・アウトレット バーティポート」は、東日本初の本格的バーティポートとして整備されました。

この“空の駅”は、将来的にオフィス・ホテル・商業施設・空港と連携する拠点となり、渋滞回避・災害支援・観光促進といった多面的な用途が期待されています。

機械修理ドットコム視点

「空のモビリティ」にも保全と安全の思想を

1️⃣ eVTOLのメンテナンス課題

電動モーター・バッテリー・通信モジュールなど、eVTOLはドローン×航空機の中間に位置する複雑なシステムです。
特に日本の高湿環境下では、冷却系統・絶縁劣化・端子腐食といった電気的トラブルが重点課題になります。

2️⃣ バーティポート保守の新領域

空飛ぶクルマを支えるのは、着陸場(バーティポート)インフラ。
電源・通信・風向制御装置など、多数の機械設備が稼働します。
定期点検の自動化・遠隔監視の導入により、“空の保守体制”を確立することが、社会実装の前提条件です。

3️⃣ 安全=修理技術の信頼

eVTOLは「故障しない機体」を目指すのではなく、異常を即時に検知し、復旧できる体制こそが安全の要。
整備士やエンジニアがデータを解析し、AI診断+人的判断で保全精度を高める仕組みが求められます。

未来のショッピングは「空から」

御殿場プレミアム・アウトレットはすでにヘリコプタークルーズサービスを導入しており、今回のeVTOL飛行は、その延長線上にある「都市型エアモビリティ体験」。

車で1時間かかる距離を、空ならわずか十数分。
そして、騒音も排出ガスもゼロ。

これこそが、“次世代移動の実用モデル”です。

まとめ:空を飛ぶ時代の「整備と安全」

今回のデモフライトは、単なる話題性ではなく、インフラ・保全・エネルギー管理を含む社会システムの実証です。

機械修理ドットコムとしては、eVTOL時代の整備士・点検技術者の育成こそ、「空の交通」を支えるもう一つの翼になると考えます。

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