切削加工機の治具メンテナンス
早速下見にうかがったところ、本来1秒程度で開閉するところ10秒近く掛かる上、保持力の低下により、切削時にビビリが出るようになっていました。
すぐに修理といきたいところですが、合わせて油圧部のオイルシール交換も合わせて短期間で行なって欲しいとの依頼でしたので、消耗品類の確認のため一部を分解調査の後、その日は終了しました。 [caption id="attachment_320" align="alignnone" width="250"] 加工機[/caption] お客様の生産計画との調整の結果、10日後までに部品ぞろえをして、フルオーバーホールをすることと決定して、その日の業務を終了させました。今回のメイン作業は清掃ですが、単純に分解して元に戻すというわけにはいきません。やはり加工治具なので精度が求められますので、丹念に元の位置の記録を取りながら進めていきました。 分解後、部品をきれいにしていくといった作業は思いのほか作業時間が掛かりますが、ここで手を抜くわけにはいきません。すべての部品を洗浄し、消耗品を交換していよいよ組み付けです。 [caption id="attachment_321" align="alignnone" width="250"] 清掃作業[/caption] 単純に組み付けるのであれば数時間で完成しますが、今回は加工治具ですので組み付けながら精度を出していきます。ダイヤルゲージで計りながら、元通り組みつけても経年変化により10/100mmまでずれているところがありましたが、シム調整を繰り返しすべてのクランプ位置で±1/100mm以内に収めました。 [caption id="attachment_322" align="alignnone" width="250"] 組み付け調整[/caption] 早速試運転をしていただき、治具もスムーズに動き、加工精度も向上したことを確認して終了となりました。