水揚げポンプ交換作業
工場にある消火設備の水揚げポンプの交換作業を行いました。
状況確認
現場に到着し調査をしたところ、緊急用で配備してあるポンプですので、日頃は動かさずにそのまま何年間も動かしていないという状況でした。
試しに稼働させてみると、ポンプの動きが相当鈍いことが確認できます。
具体的には、ポンプの水の排出量が極端に少ない状態です。
通常の状態を説明するのは難しいのですが、排出量が少ないことは目に見えて明らかです。
ポンプを詳しく確認をしたところ、内部が錆び等により腐食してしまっていました。
長年使用していなかったため水分がたまってしまい、錆等が発生してしまったと思われます。
そのため、排出機能が低下している状態でした。
ポンプの動きが凄く鈍かったのでこの状態で水をくみ上げることはできません。
もし無理やり動かすことができたとしても、他の機器にも悪い影響を与える原因となってしまうこともあるかもしれません。
お客様と弊社でポンプのオーバーホールも検討もしましたが、ポンプがあまりにもひどい状態でしたのでオーバーホールしても結構金額がかかってしまいます。
機器の状態と修理方法とお見積もりを依頼主様に伝えたところ、新品のポンプに交換するとご判断いただきました。
作業内容
- ポンプの搬出搬入作業
- ポンプの台座の斫り作業
- 搬入時に天井から入れるための屋根の取外し作業
- グリスアップ
整備工程
作業1.搬入・搬出
故障しているポンプの搬出作業や新しいポンプの搬入作業のときに、入口が狭く搬入が困難だったため、トタン屋根を取外しクレーンでポンプを釣り上げて建物の上部からポンプの搬出搬入作業を行いました。
作業2.ポンプ交換
故障したポンプ(手前)を取外し新しいポンプ(奥の物)を取付けました。
作業3.据え付け
ポンプを据え付けるときにアンカーボルトなどの調整と台座の斫り作業を行いました。
作業4.配管交換
水を通したところ配管も破損していたのでこちらも交換しました。
作業5.完成検査・試運転
試運転の結果水漏れなどもなく、消火設備も正常に稼働するようになりました。
再発防止のアドバイス
このような状態を防止するには適度に運転させることやチェック、メンテナンスを行うことが重要です。
適度な運転とは、頻度を一概に申し上げるのは難しいですが、実際に放水などそのポンプの機能全体を稼働させることです。
日頃のチェック場所やメンテナンス内容ですが、接合部のボルトの締め具合や、稼働部へのグリスアップ、排出量の確認(ポンプによっては点検窓のような物もある)、あとはそのポンプのマニュアルどおりに点検、整備していただくのがよいかと思われます。