産業廃棄物処理の排出用コンベアー修理
今回は産業廃棄物処理施設で使用されている排出用コンベアーの修理について紹介します。
混ざった廃棄物を分別課程に運ぶ為のコンベアーです。
現状把握
コンベアーの内側の側面壁部分(以下側面部)が激しく摩耗・劣化していて、特に根本部分が大きく変形していた為、空いた隙間から針金などのカスが入り込んでしまい、異音や他の部分の損傷を引き起こしていました。
原因はベルトを上げる為の下部のスロープ部分(図1を参照)が劣化して変形していた事です。
今回は根元部分以外の側面壁には板を、 根本部分の側面壁には上部分が曲がった板を溶接しました。
作業工程
- 現場で点検を行い、側面部とシャフトの寸法測定をします。
- 側面部の分解を行います。
- 測定した寸法を元に平の板とL字に折れ曲がった板の寸法図を作成し、発注します。
- 現場の排出コンベアーの側面部に溶接します。
今回は最初に上部に平の板の溶接、その1ヶ月後に下部にL字に折れ曲がった板の溶接を行っています。
先行して赤丸の部分に平の板を、1ヶ月後に青丸の部分にL字型の折れ板を溶接しました。
また、今回は黄丸部分のスロープ部分が歪んでいたことで後日その修理も行う予定です。
再発防止のアドバイス
定期的な点検・グリスの補給をしっかり行う事、異音がしたら直ぐに止めて点検を行うことはもちろんですが、運ぶゴミにはなるべく針金などの金属屑が混ざらないようにマグネットで予め取り除いたほうが劣化を遅らせることができるでしょう。