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送水ポンプ整備修理

機械修理ドットコム合同会社

今回の案件は送水ポンプの整備修理になります。
水を浄水場から取水し処理設備や街まで運ぶ導水設備に用いられています。
2年に一度の定期的なメンテナンスをご依頼いただいており、その時に調子が悪い箇所をヒアリングしたり、故障している所を現場調査で発見したりして、その箇所を修理しています。

今回は浄水上設備の送水ポンプの整備修理をして欲しいというご依頼がありました。
本来の能力が出ていないのではないか、とお感じのようです。

状況確認

分解前の目視検査ですぐに気づいたのは、圧力メータの不具合でした。
故障しており動かなく判読不可能となってしまっていました。
これでは圧力低下があっても気が付かない状態です。
ただ、ポンプの能力不足はこれだけでは分かりませんので、弊社工場に持ち帰り、分解調査することとしました。

引き取り後整備の為に分解をしたところ、インペラやライナーリングの摩耗が著しく見られました。
測定器で測定を行ったところ、軸受ボックスの摩耗や腐食も見られました。

インペラやライナーリング、軸受ボックスの摩耗や腐食は経年劣化によるものです。
摩耗の計測にはマイクロメータを使い正確な数値を測定しました。
その他各種部品が経年劣化しておりました。

摩耗が著しいためこの状況で組み込みますとポンプ能力不足となり、ポンプの本来の能力が発揮できません。
軸受ボックスの摩耗の状態で組み込みすると振動の発生及びシャフトの軸振れの発生、軸受ボックスの二つ割部の面の腐食の為、この状態で組み込みすると芯ずれの発生の可能性があります。
芯ずれが発生してしまうと軸の中心線がずれ、過剰に振動が発生したり、異常な温度上昇や、可動部の異常な摩耗、エネルギーロス等につながり機器に良くありません。

最適な解決方法

今回はインペラ・ライナーリング・圧力計の交換が最適な方法と判断しました。
軸受ボックスは割端面部を0.1×0.1を切削しボーリング加工をする方法を考えました。
機器の状態と修理方法、見積もりを依頼主様に伝えたところ、ご納得いただけましたので修理を進めることになりました。

作業内容

  • インペラ・ライナーリング・軸受ボックスの交換。
  • 軸受ボックス割端面部を切削しにボーリング加工してベアリング公差に仕上げる。
  • インペラ測定後にライナーリング新規製作加工仕上げ。
  • 圧力計の交換。
  • 各種消耗備品の交換
  • グリスアップ

整備状況

分解前のポンプの写真です。現場から取り外して自社工場に持ち帰りました。

作業1
現地にて取り外しを行い、弊社作業場に持ち込み分解作業を行いました。

摩耗した部品の写真です。分解したところで確認できました。

作業2
引き取り後整備の為に分解をしたところ、インペラやライナーリングの摩耗が著しく見られました。

摩耗状況を確認するため、寸法を測定している写真です。

作業3
測定器で測定を行ったところ、軸受ボックスの摩耗や腐食も見られました。
シャフトの摩耗測定とシャフトの振れ測定を行いました。

新品の部品も、このポンプに合うように加工をしてから取り付けます。部品の穴の内径を測っているところの写真です。

作業4
新品物のインペラ部の測定を行いライナーリングの内径を仕上げました。

ベアリングと軸受けボックスの写真です。

作業5
軸受ボックスが大きいものだった為、軸受ボックスの二つ割端面部を0.1×0.1を切削しボーリング加工してベアリングの軸受け公差に仕上げました。

機能していなかった圧力計を新品に交換しました。取り付けたところの写真です。

作業6
圧力計も新品の物に交換しました。

部品を交換し、組み上げているところの写真です。

作業7
インペラやライナーリング、ベアリングを組みこんでいきます。

組み込むが完了しているところの写真です。

作業8
組込み完了後、現地にて搬入作業、試運転を行い問題なかった為お客様へ納品となりました。

再発防止のアドバイス

圧力計等の計測器は圧力不足等の不具合の発見につながりますので、故障したら早めの交換したほうが良いと思います。
今回の事例のように機械を定期的にメンテナンスすることで大きな故障を事前に防止でき結果機器を長持ちさせることができます。

圧力計で圧力を日々チェックすることで不具合がすぐに見つかることにつながります。
予防方法はグリスアップ等の簡単な日々のメンテナンスを行うことで、各種消耗部品の寿命を延ばすこともでき、事前に不具合を予防することができるため、定期的な点検やメンテナンスをお勧めします。

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