バンドソー(切断加工機)修理
今回は、バンドソー(切断加工機)の修理となります。
不具合内容は、自動送り機能が正常に動作しないということです。
何度かメーカーに依頼されているようですが、一向に改善されずお困りでした。
具体的な症状ですが、下記のような状態としてご依頼をいただきました。
自動定寸装置つきのバンドソーなのですが、自動定寸の際に動きが安定しません。
定寸用のバイスが後方待機→切断→刃物上昇→前バイス解放→後バイス前進→前バイス締め→切断開始→後バイス開き→後退→後バイス締め、待機 が正常な流れなのですが、後バイス前進の完了なのか、前バイス締めの開始なのかのタイミングで後バイスの後退が始まってしまいます。
前進待機で切断しても、同じように後退が開始します。
前進待機で切断の場合、
切断完了→刃物上昇→後バイス解放→後退→後バイス締め→前バイス開き→後バイス前進→前バイス締め→切断 なのですが、後バイス前進完了後(か、前バイス締め開始時?)になぜか後退を始めてしまいます。
調査の前に、回路図のスキャンデータを送っていただきました。
このような資料がある場合とない場合では、調査にかかる時間も違いますし、ある程度原因となる箇所も予想がつきます。
すでに交換済みの部品も教えていただき、それ以外の視点から原因を探っていきます。
部品調達後~部品交換済みの様子。
同じ形状の部品が無く、多少追加工事もありましたが、予定時間内にて作業完了です。
試運転にて正常に動作しました。
社長様にもとても喜んでいただきました。
今回の修理では、作業内容は部品の置き換えということで、さほど難しいことはありませんでした。
しかしながら調査段階では、その部品以外にも不具合がある可能性が残されておりました。
そのため、「リミットスイッチの交換をしても改善されない場合」の説明もさせていただいた上での修理でした。
原因が一つとは限らない時、お客様にご納得していただいた上で作業させていただいております。
他に問題点が無かったことに、とても安心しました。